WORKS sound installation

graveyard of zal 村上仁美 × 蓑輪紀人
陶彫刻の回転体と立体音響のインスタレーション
2022.10.4~10.7 金沢21世紀美術館シアター21
[金沢ナイトミュージアム2022プログラム]





陶彫刻の回転体と立体音響空間を体験する作品。今回、村上氏の陶彫刻は過去最大スケールであり、また作品に動力(回転)を使用するのは初の試みである。音楽の展示スタイルは回転体を円く囲むように音源を配置。ゆっくりと回る陶彫刻と共に楽曲が拡がるようなレイアウトになっている。

photo ハヤシハジメ


インスタレーションの音楽は、360度音が拡がる無指向性スピーカーを10本配置し空間デザインされている。主張する旋律は特に感じられないが、複数の歌声は絶えることなく浮遊している。中音域の声が漂う中、時より高音域を伴って浮かび上がる声の領域(音源の位置)を感じることができる。各声部は回転体を囲むように円形に固定された配置で、独自のカノン形式を有し構成された音楽は大きな揺らぎを感じることができる。また和音もリズムの概念もなく進行する。立ち居地により、各声部の音量のバランスは異なるものとなり、偶発的な和声が複雑な音楽を作り出す。点在する各旋律の断片をつなぎ合わせ鑑賞者が独自の音楽として感受できるサウンドデザインとなっている。 通常のコンサートとは違い、このインスタレーションでは音を探し、見つけ、導かれる感覚である。
陶彫刻 : 村上仁美
音 楽 : 蓑輪紀人
照 明 : 宮向 隆
協 力 : メリーゴーランド研究所、モリラスタジオ(音響) 絹川 大(コーディネート)
動画制作 : 野島幸三郎
[金沢ナイトミュージアム2022プログラム]
主催 : 公益財団法人金沢芸術創造財団、公益財団法人金沢文化振興財団
共催 : 金沢市
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